ケア用品はコンポーネントの大事な一員!
前の記事では、レコードケアの実際の方法を説明してきたが、今回は当店で私やスタッフが実際に使っているケア用品について、その効用や使い方ついてお話していきたい。実はこれらは、私たちが長年愛用してきたものばかりで、もうこれなしでは音楽鑑賞は出来ないと言ってよく、我々にはすでにアンプやカートリッジなどと同じく「コンポ-ネントシステム」の一員と言っても良いと思う。
では、始めよう。

超ベテランのオーディオファイルで私の長年の友人である、南野氏が長い年月をかけた研究の結果たどり着いたレコードクリーニング液である。使い方はじつに簡単で、レコードにOYAG33を滴下し、OYAGクロス(別売り)で拭き取るだけでレコードの汚れと静電気を取り、新品のような艶がよみがえらすことができる。しかも一度クリーニングしたレコードは、静電気の発生が抑えられるので、汚れがつきにくくなるのが特色だ。
また、OYAGはほかの多くの製品とはちがい一液完結タイプなので、簡単で手間がかからない。クリーニング後のレコードはノイズが軽減され、ノイズを気にすることなく音楽に集中できるようになる。そして再生された音はのびのびと今まで聴こえなかった音まで聴こえるようになり、まるでカートリッジのグレードをワンランクかツーランク上げたような印象をうけてしまう。
実は、私はこのようなレコードクリーニング液をこの30年近くの間何十と試してきた。その中でも、クリーニング前後の音色の変化は最小で、クリーニング能力は最高と断言できる。洗浄後は若干音色が明るくなるが、ノイズの低減効果は抜群だ!
まずは、騙されたと思って使ってほしい。レコードクリーニングが単なる「埃取り」でないことにきっと気付くはずだ。
私も国内ではもちろんのこと、海外買い付けの時にも必ず携帯することにしている。海外のショップなどで使っていると、「これはどこで手に入る?」とよく聞かれるほどだ。
2種のバキューム式レコードクリーニングマシン
私は、当店でお買い上げいただいたLPはすべて、イギリスのキース・モンクス社(KM)あるいは、我が国のマシンであるブラン・ピュール・ネオ(BPN)のマシンのいずれかで洗浄してからお客様のところにお届けすることにしている。どちらも、レコード盤上の汚れなどを洗浄液とブラシで浮かせ、それを吸引する「バキューム式」クリーナーである。これを使うと、不思議なことだが、新品のLPを洗浄しても抜群の音質の向上が確認できる。
KMもBPNもどちらも洗浄効果は非常に高く、お勧めであるが、両機にはそれぞれ特色がある。
KMのマシンは、バキューム式のウィークポイントであった吸引時のノイズは非常に小さく、夜間でも一般家庭のリスニングルームでもさほどうるさくは感じられないと思うが、吸引にかかる時間はFSに比べちょっと長めだ。(片面2分半から3分。)
また洗浄後は、ノイズ低減効果と相まって、再生音にしなやかさがぐっと増してきたように感じる。(あくまで個人的感想であるが)

BPNでは、吸引はあっという間に終わる。(30秒程度)が、吸引時のノイズはちょっと大き目になってしまう。ちょうど家庭用の掃除機を作動した時と同じような音だ。洗ったあとは音がパッと明るくなり、とてもさわやかな印象を受ける。

ご購入になるときには、これらの特徴を十分吟味してしていただきたい。
(詳しくは当店にご相談ください)
当店でこれらのマシンをお求めの方々からは、
「これからは、クリーニングマシンのないオーディオライフは考えられません!」
と言っていただくほど、効果は絶大なのである。
これは、原則的に当店でのみ販売しているオリジナル商品である。
レコード用の内袋としては、昔からポリエチレン製が幅広く使われてきた。もちろん、これもレコード保護の立場では非常に有効であるが、これでは、レコードを完璧には守ることが出来ない。
ビニ焼けという結構難しい問題にぶつかってしまう。
「ビニ焼け」とは?
レコードをジャケットの内袋から引き出すと、盤の表面に半透明(白色)のマダラ模様ができていて、針を落とすと「ボソボソ」というノイズが出る! これが「ビニ焼け」(ビニール焼け)という現象で、こうなってしまったレコードは、いくらクリーニングしても絶対に元には戻らない。いったい、何が起きたのか?
この原理はいたって簡単で、ポリ袋の成分とレコード面の化学反応のため起こってしまう。これを防ぐには、年に一度く程度レコードを内袋から出して空気に触れさせることである程度は防ぐことができる。がレコードを多数お持ちの方であればお分かりと思うが、コレクションのすべてをすくなくとも年一回以上ジャケットや内袋から出すことはほぼ不可能である。
ではどうするか?
内袋を新品のものと交換すれば良い!
理想的な内袋としては、グラシン紙を使った内袋をお勧めだ。グラシン紙は、トレーシングペーパー、ケーキの底紙、薬包紙、書籍のカバー、タバコの内包装などに使用されている高級紙で、表面が滑らかで光沢があり、静電気が発生しにくく、高い防湿性・防カビ性を備えている。こうした特長から、レコードの内袋にはグラシン紙が最適である、といっても過言ではない。しかしながら、ポリエチレン比べ高価であることがウィークポイントである。そこで私は、この袋の製造工程(手作業が多い)を見直し徹底的に簡略化して販売を始めた。これがこの内袋である。おかげさまでこの内袋はオーディオファイルの方々からご好評をいただき、すでにのべの販売枚数は10万枚近くになった。


クラシックレコード専門店・(株)ベーレンプラッテ 代表取締役
1961年新潟生まれ。
10代からクラシック音楽やオーディオをこよなく愛し、大学・大学院では建築音響を専攻(工学修士)。修了後は、ホールやオーディオルームなどの設計・施工などに従事。2002年からは、輸入クラシックレコード専門店であるベーレンプラッテを立ち上げ現在に至る。
年数十日はヨーロッパ(オーストリアやドイツなど)で過ごし、レコード買い付けや各地のコンサートホールやオペラハウスを奔走する毎日を送っている。
アナログ(音元出版)や放送技術(兼六館出版)などの雑誌にも多数寄稿。
クラシックレコードの世界(ミュージックバード)などの番組でも活躍。
五味康祐のオーディオで聴くレコードコンサート(練馬区文化振興協会)講師。
ウィーン楽友協会会員
ベーレンプラッテ
店主やスタッフたちが、直接ヨーロッパで買い付けをした良質なクラシックレコードのみ扱う専門店。
また、店舗でも使用している店主たちが厳選したレコードケア用品(クリーニングマシンやオリジナル内袋など)も販売中。
<公式SNS>
Facebook:ベーレンプラッテ
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